宝石の王様『ダイヤモンド』
何故、ダイヤモンドは美しいのか? ダイヤモンドの品質は、カラー(色)・クラリティ(透明度)・カット(研磨)に より、決まります。無色透明、インクルージョン(内包物)が少ないのにこしたことはないですが、 美しさを引き出す人為的要因はカットです。★屈折率・反射率が影響している。 ダイヤモンドの屈折率は2.42で非常に高く、内部で全反射が起こりやすい。 比例して反射率も2.5と高い。
図1-正しくカットされた場合の光の屈折
ダイヤモンド内に入った光は、高い屈折率により内部反射して光が返っていきます。 そのため、キラキラとした光を放つのです。 さらに、下記要因により複合的に輝きます。
宝石のファセットカット面の内部から全反射して出てくる反射光の量にもよるが、テーブルや クラウン部の反射光も含む。日本語の表現ではテリが近い。
透明宝石を通過した光の反射光が、分散により強いスペクトルとなって見られること。
宝石の強い輝き。光源や観察者自身の動きにつれて石のファセット面から目に届く 光が交互に変化し、また、宝石内部で屈折や反射を繰り返した光が強められるために起こるきらめき効果。
ダイヤモンドの輝きを工学的に最大限引き出すため、計算されたカットが 58面体のラウンド・ブリリアントカットです。
このラウンド・ブリリアントカットは、1919年、ダイヤモンド加工業の名門トルコフスキー家の一員 マルセル・トルコフスキー(ベルギーの数学者・宝石職人)が、ダイヤモンドの反射・屈折率といった 光学的特性を数学的に考慮して最も美しく輝く型を理論的に見いだし、各切子面(ファセット)の形状や角度を算出しました。
ダイヤモンドは地球上の物質で一番硬いといわれています。 この硬度も輝きに影響しています。 原石からカットする際、硬度が高いためファセットエッジなどが非常にシャープに、 また、ファセット面は平坦になり 計算された角度や寸法にきっちりとカットできるのです。 ダイヤモンドの硬度は、モース硬度10で表現されます。 モース硬度とは、物質と物質を引っかいたときの傷のつきにくさを表しています。 地球上にある物質では傷はつかないのですが、ある方向に脆く割れる性質があります。 硬いからといって、乱暴に使うと簡単に割れるので注意が必要です。
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